ともだちの内面。物語性。
その絵を見たときに心が波立った。
小さな引っかき傷のようなものが付いて、ざわざわと感情が押し寄せてくる。
なんて迫力のある肖像画なんだろう。
そして、強い意志のようなものに満ちている。
感情で形作られたような肖像画の一連のシリーズは、否応なく、ものがたりの中に私たちを引き込んでいく。
捕らえられて抜け出すことすら難しい。
濃密な感情の霧が視界をさえぎって、息継ぎをするのがやっとになる。
目が離せないとはこういうことかもしれない。
絵を見ているはずなのに、映画や本のストーリーを追っているようだ。
もしかしたら、画家、光村健の内面の物語をわたし達は見せられているのかもしれない。
ものすごいスピードで、展開していくドラマティックなストーリー。
画家と知り合ったのは、もう20年近く前。
よく知っているともだちの筈だったのだが、内面は思いもよらない変貌を遂げているのだろう。
しばらくぶりにみた彼の作品から、一瞬、昔の面影を探すことが難しかった。
こういう再会は、エキサイティングだ。
光村健 ART WORKS
テーマ:::Life Style - ジャンル:ライフ
2010.04.12 | コメント(4) | トラックバック(0) | プライヴェート
